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« 第2回アトリビューション分科会/ソニー 小栗順平さん | トップページ | eVar7 Forum 2011/Analytics meets UX »

2011年8月25日 (木)

第3回アトリビューション分科会/ATARA 有園雄一さん

アクセス解析イニシアチブ主催のアトリビューションについての分科会。
今回の講師はATARA 有園雄一さんです。

個人的に強く共感したのは

 ●単純なモデルが悪い訳ではないし、複雑なモデルが良い訳でもない

 ●まずは均等配分モデルで始めて徐々に微調整していく

 ●実際にリスティングからバナーへの予算シフトは勇気が必要

といったことです。

Web内でのアトリビューションを踏まえた最適化は
トラッキングが可能になることで方法論が見えつつありますが、

次のSTEPとして「リアル媒体を含めた費用投下の最適化」をどうしてしていくか
悩ましい問題はまだまだ続きそうです。

以下、講義メモです。

************************************

【アトリビューションの概念】

●Conversion Attribution:コンバージョンへの貢献度
 →コンバージョンは、どの媒体(どの流入元)のおかげで発生したのか?
 →ラストだけでなく、すべての履歴(初回・中間・ラスト)に適切に貢献度を配分

●なぜアトリビューションが必要になったか

 ・これまではラストの効果しか測定していない
    ↓
 ・ラストで効率の良い媒体(主にリスティング広告)に予算が集中
    ↓
 ・媒体の選択肢が少なくなりコンバージョンが伸び悩む
    ↓
 ・バナーも効いてるかもしれないが、はっきり効果がわからない。
    ↓
 ・適切な予算配分ができない。

 ※「アトリビューション=間接効果」といった認識がされているが、正確には「貢献度の適切な配分」を行うこと

●複数の広告キャンペーンや流入チャネルを経由してコンバージョンに至った場合に、
 どの流入元がどの程度コンバージョンに貢献しているのかを分析し、各流入元に適切に予算を振り分けること。

 こういった考え方を元にキャンペーン管理をするのが「アトリビューションマネジメント」

●アトリビューションは業界全体の発展に寄与する
 ・媒体社:広告収入の拡大
 ・広告主:コンバージョンの増加
 ・広告代理店:取引高・売上の向上

●なぜコンバージョンが増加するのか
 →これまでカットしていた「有料→有料」「有料→無料」の効果がわかり、予算を振り分けられる。
 →特に「ラストが無料」のパターンが見える化される。

  1)無料→無料→CV:無料は制御できない
  2)無料→有料→CV:制御できる(効率化済み)
  3)有料→有料→CV:効率化の余地あり
  4)有料→無料→CV:効率化の余地あり ※特にこれが重要

  5)無料→無料→NG:制御できる
  6)無料→有料→NG:制御できる
  7)有料→有料→NG:制御できる
  8)有料→無料→NG:制御できる

 5~8を停止して、3と4へと予算の再配分が可能。

※ただし、4)で初回/中間の「有料」が意味があるとは言いきれない。(これは判別不能)

●バナーは初回でクリックされることが多い
 →バナー:初回60/中間30/ラスト10%
    リスティング:初回20%/中間45%/ラスト35%

********************************

【アトリビューションの分析の方法】

●アトリビューションモデリング
 ・均等配分モデル:各流入元に均等にスコア配分
 ・仮説配分モデル:仮説、あるいは戦略に基づき配分
     →プロダクトサイクルで導入期/成長期は初回重視、成熟期はラスト重視
 ・統計的配分モデル:仮説と過去の統計データに基づき算出。広告効果測定結果から仮説を構築し、予算配分

●統計的配分

 ・流入元a:広告費に比例してCV数も増加
 ・流入元b:広告費に反比例してCV数が減少
 ・流入元c:ある程度までは広告費に合わせて増加するが、徐々に減少

    CV数=定数+a×AD1+b×AD2+c×AD3+d×AD4

 この重回帰式の各変数(バナーなど)の係数=広告弾力性=アトリビューションスコア

●アトリビューション スコア/CPA/ランク
 ・スコア:すべてのCVまでの流入元(媒体)の貢献度を評価しスコアリング
 ・CPA:各流入元(媒体)のコストをアトリビューション・スコアで割って算出
 ・ランク:アトリビューションCPAを効率の良い順にランク付け

●Viewスルーをどう評価するか
 →割引率を設定し(ex.View1000回をクリック1回分と評価)

●Viewに貢献度1を付与するケース
 バナー広告を見た履歴があり、その後有料の広告をクリックせずにCVするケース(無料)

●モデルの使い方
 ・複雑な現実をある視点で切り取る道具
 ・単純なモデルが悪い訳ではないし、複雑なモデルが良い訳でもない
 ・均等配分モデルで始めて徐々に微調整していく
     →結果を見て現実との乖離を調整で埋めていく

********************************

【事例の紹介:住宅情報サイト】 ※数字はあくまで仮想のもの

●予算は6500万円(リスティング6000万円、バナー500万円)
●繁忙期のリスティングCPAが訳6700円、バナーは約12000円
●課題:CPAのよいリスティング広告の最適化施策はやりつくしたが、
     さらにコンバージョンを増やさなければならない。(100万KW出広)
 ↓
●均等アトリビューション分析の結果、バナー広告のCPAは、12000円→6000円
 ↓
●バナー広告よりも効果の悪いリスティング広告(A-CPAが6000円以上)の予算をバナーへ再配分
 ↓
●結果、バナー3500万円、リスティング3000万円の配分になり、シミュレーションすると全体で4000件増
 (リスティングはマイナス1500件減、バナーが5500件増)
 ↓
●でも、怖いので実際には500万円のシフトで実施。
 ↓
●1か月での結果で見るとシミュレーションよりは低かったが、過去実績よりは多くなった。

※リスティングでランクが下がったものは、例えば「地域(渋谷)×賃貸」など
  →仮説として100万KWも出広しているのでLPのメンテナンスが効いていなくて(リンク先が商品がデットストックなど)
   無駄クリックになっていたりしたのではないか?(今回の取り組みでそれに気づけた)

********************************

【本日のまとめ】

●アトリビューション分析は、各媒体のコンバージョンへの貢献度を評価する

●これまでのラストクリックベースだけでの評価ではなく、初回クリック、中間クリックも評価の対象

●アトリビューション・モデルは均等配分で始めて、徐々に調整するのがよい

●アトリビューション分析は、これまでよりも、バナーの価値を引き出す

●広告主はより効率的なメディアプランを立てられる

●媒体社は、自社媒体と相性のよい広告主に対してより高い媒体価値を示すことができ、広告売上げを増加できる

●広告代理店は取引高・売上の向上につながる

********************************

【その他】

●リスティングだけでの分析・再配分を行ったケースもある。
 →各KWへの予算投下をシフトさせる目的

●ある程度のシフトがないと効果にはあらわれない。
 →10%、15%ぐらいのシフトがないとわからない。

●実際に分析する場合、100KW分のアトリビューション分析を行うのは手間がかかりすぎるのでは?
 →手元のPCではできないレベルなので、かなりお金がかかる。
  今回の紹介したケースだとサイトカタリストでサーバのデータをコマンドを直接たたいて実施。
    ある程度の規模の出広をしているケースでないと費用対効果が合わないかも。

●ブランドワードの場合は貢献度を振らない、もしくは低くする
 →あくまで訪問のための手段として利用している可能性が高いので、貢献度は低いと考える。

●無料のものはコストが発生しないのでCPAは出せないが、スコアは出すことができるので、
 スコアで並べてみて、有効なもの(SEO対策すべきもの)/そうでないものを明確にしてみる手はある。

********************************

【関連URL】

●ATARAさんのアトリビューションについてのサイト
  http://www.attribution.jp/

  ※ATARA Methodについて
    http://www.attribution.jp/000069.html

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