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2011年8月の記事

2011年8月30日 (火)

eVar7 Forum 2011/Analytics meets UX

eVar7はアクセス解析界の第一人者である清水さんが
代表をされているSiteCatalystのユーザー会で
メンバー371人/163社が参加する大所帯です。

SiteCatalstは世界中で使われているツールですが、
このようなユーザー主体の活動は世界でも類がなく、
Adobeも注目しているようです。

清水さんを中心にトップクラスの方々が
貴重な事例やノウハウを惜しげもなく共有し、
底上げを行おうとされていることが素晴らしいと感じました。

※さらには日本のユーザーとの橋渡しのために、これからUS本社に転職するという
  清水さんの心意気と行動力にはただ頭が下がるばかりです。

今回のテーマはUX(ユーザーエクスペリエンス)の考え方を
アクセス解析に取り入れた事例の共有で、

清水さんが提唱されているコンセプトダイアグラム作成を活用しつつ
「ユーザーの行動ベース・思考ベース」でKPI設定などを行っていきます。

あくまで「ユーザーの気持ち・行動」を中心とする考え方に
強い共感を覚えました。

 ●ユーザーを「個」としてどう捉えるか

 ●複数訪問にまたがる行動と心情の変化をどう捉えるか

 ●そしてそれをどう定量化して評価していくか

このあたりは今後のアクセス解析の重要なテーマの一つだと思います。

※そのためには単に数字を読み解く力だけでなく、
  ユーザーに対する想像力や、ユーザーを知ろうとする姿勢が重要で、
  まさに「マーケティングそのもの」と言えるのではないでしょうか。

以下、講義メモです。

*********************************

【本日の内容】

●UX向上のためのA/Bテスト推進事例 (楽天 島田さん)

●UX分科会中間レポート (分科会メンバー)
 ・分科会の趣旨と活動報告(清水さん・Medix高橋さん)
 ・UX流解析フレームワークとは (Sony 小栗さん)
 ・AmazonのコンセプトとKPIを勝手に定義 (eAgency 大倉さん)
 ・ECサイトでの展開例 (楽天 宮川さん)
 ・Web担当者ForumのSiteCatalystがこうなった! (Medix 於保さん)

●改善リクエストのまとめと投票(RECRUIT 室伏さん)

●eVar7のロードマップ (館田さん・Gilt 清水さん)

*********************************

【UX向上のためのA/Bテスト推進事例:楽天 島田さん】

 ・Introduction
 ・What's the UX Optimization
 ・UCT Approach

●UX最適化とは、顧客がサイトに来訪して、目的を達成するまでのあらゆる体験を素晴らしいものにすること

●Taking Action, Not Just Having iIdea
 →素晴らしい発見をし、そのアイディアを幅広く展開することで、
   あらゆる顧客体験を最適なものにしていく人でありたい。

●UCT:User Centric A/B Testing Approach

::::::::::::::::::
(分析)

●顧客行動へ影響が最も高いポイントを押さえる
 →どこにインパクトがあるかを特定する。
  「獲得効率×訪問回数×コンバージョンシェア」の3軸などでマッピング

●あらゆる角度から分析を試みる
 →競合データ、アンケートなど

::::::::::::::::::
(仮説立て)

●ブレインストーミングでアイディア出しを行い、仮説をマッピングする
 →「コスト×実現性」などでマッピング

::::::::::::::::::
(テストと評価)

●ただA/Bテストを行うだけでなく、「なぜ」を突き止めるのが大切。
 →応用が効かなくなるので、因果関係をブラックボックス化しない。

●A/Bテストを結果をセグメント情報で分析(ユーザー情報と掛け合わせるど)
 →どういったユーザーが、どういった反応をしたか(ex.会員/非会員など)

::::::::::::::::::
(改善)

●全体最適から自動化へ(全体最適→セグメント内最適→自動最適)
 →ユーザー分析をするとセグメント別によい結果がわかるので、セグメント毎に最適化を行う。
 →特定セグメントへの自動配信をシステム化する

●成功したことは横展開する

*********************************

【分科会の趣旨と活動報告(清水さん・Medix高橋さん)】

●UX分科会のゴール
 ・UXを加味したKPIの提案
 ・改善事例づくりと発表
 ・標準化とテンプレート公開

●UXとは?
 ・ユーザーの気持ちを考える
 ・ユーザーの気持ちの変化をKPI(数値)で現わす

●コンセプトダイアグラムの作成
 ・軸を固めて、できるだけシンプルにまとめる
 ・シンプルにならない場合は自分でよく咀嚼できてない

●コンセプトダイアグラムを繰り返し描く
 ・一度描いたあとにデータ分析、仮説を元に描き直す
 ・軸を固めることで運営側の意図が強く出てしまいがちで、ユーザーの気持ちがくみ取りづらくなる
  →あくまでユーザー視点で行動を整理したほうがよい。

●KPI設定
 ・ユーザーの気持ちががどのように切り替わったかをスコアリング
   ex)ECであれば、購入に近いコンテンツに到達したら10点、など
 ・アトリビューションも配慮

●サイトの中身をブラックボックスしない。
 ・コンテンツの閲覧まで踏み込んで分析する

*********************************

【UX流解析フレームワークとは (Sony 小栗さん)】

●5つのステップ
 ・整理:ゴール設定/コンテンツ把握
 ・分析:セグメンテーション/GAP分析
 ・仮説:ユーザーシナリオ
 ・検証:クロス分析/マイクロコンバージョン設定
 ・改善:導線設計/コンテンツテスト

::::::::::::::::::
(整理)

●あなたのサイトにとってのユーザー満足とは?
 →「買う」だけでなく、「いいものが買えた。ここで買ってよかった」
 →満足度の高い体験をしてもらったユーザーは次に何をする(何をしてもらうことを期待する?)
 →「満足」後の行動をevent化してみる

●訪問(セッション)ベースでなく、個客ベースで長期的にエンゲージを考える
 →「購入後再訪問」や「再購入」など
 →満足度の高い体験をしたユーザーはどんな行動をとったのか?

●サイトの持つ武器(コンテンツまたは機能)を整理する(人気ランキング、商品比較など

●(ハイレベル)サイトマップにしてみる
 →これらの中でこのコンテンツが結びついているか

::::::::::::::::::
(分析)

●「優良顧客」を分析する
 →優良顧客が良く見ているコンテンツを知る。そうでないユーザーとのGAPを知る
 →優良/一見/未購入などセグメント別にみる。

●「購入に至らなかった訪問」「購入した訪問」「再購買した訪問」それぞれのユーザーが
  「何を見ているか?」「どこから来るのか?」を見る。

●他のコンテンツは一見さんや有限優良顧客は「会員特典」を良く見ていることがわかる。

::::::::::::::::::
(仮説)

●なぜ、そのコンテンツを見ていると購買につながっているのか?を考える
 →「わざわざ、このサイトで買うことによるメリットがあるのか知りたい」という仮説を立てる
  →ここで買うメリットを知ってもらう(会員特典ページ訪問数をKPIにする)

::::::::::::::::::
(検証)

●設定したマイクロコンバージョンイベントが有効か、イベントのパスをつなげてパフォーマンスを検証してみる。
 →イベントパス別に再購入数を集計する
 →アトリビューション分析のようにサイト内コンテンツ閲覧の効果を計測すれば、イベント別のスコアリングも可能になり、
   必要なマイクロコンバージョンの選択、重みづけなども可能に。

::::::::::::::::::
(改善)

●ユーザーがアクションを起こすために必要な3つの要素
 ・商品そもそもの性能・デザイン・仕様などのコンテンツの中身にかかわる部分の改善
  (商品開発へのインサイト提供)
 ・それらを魅力的に伝えるクリエイティブの改善
 ・それらを的確に伝える導線(訴求強化と集客戦略)の改善

  ※今回の例で言うと、
   ・購買主導線から会員特典への導線の追加
   ・会員特典ページの改善
   ・リターゲティングで誘導

*********************************

【AmazonのコンセプトとKPIを勝手に定義 (eAgency 大倉さん)】

※楽天を例に実際にコンセプトダイアグラムを書いてみた

●コンセプトダイアグラム作成時の悩み
 ・何を書けばいいか思いつかない
  →CVを起点にその前後を考えてみる
 ・運営の視点になってしまい、UXの視点で考えるのが難しい
  →ユーザーの行動ベース、思考ベースで考えてみる

●コンバージョンを起点にユーザー行動を想像する(ブレストする)
 購買前なら…「XXが欲しい」「評判は?」「いくら?」「総量は?」「返品は?」「このサイトって信用できる」etc
 購買後なら…「使ってみる」「コメントを書く」「ブログに書く」「アフィリエイトする」

●ユーザーの行動を整理してモデル化する
 例えば、「欲しがる・探す」→「うごく・みつける・エンゲージ」→「買う」→「シェアする」といったモデルに整理。

  ※「誰が登場して、どの人がどうなってほしいか?」をマッピングする。
    →誰か(「なんとなく訪問した人」「ほしい人」)によってKPIがそれぞれ違う。

::::::::::::::::::

(まとめ)

●コンセプトダイアグラムを作ることが自体が目的ではない。
  何のために作るのか、それをどう生かすのかが重要

●UX視点のコンセプトダイアグラムを作ることでマイクロCVやKPIの漏れが発見できる

●ステークスホルダとの調整認識のすり合わせに使える

*********************************

【ECサイトでの展開例 (楽天 宮川さん)】

●ページ単位の効果測定に限界
 →ページごとに目的が違うのに、同じ指標で評価してもいいのだろうか?
 →UXの向上を目的としたサイト全体の最適化を行いたい。

●プロセス
 ・ゴール設定
 ・サイトとコンテンツの整理
 ・UXの評価方法

●ゴール設定
 ・ユーザーにとって良い体験を提供し、サイトにとって良いお客様になっていただくことを考えKGIを設定
 →年間購買回数
 →ライト/ミドル/ヘビーに分けてみた

●サイトとコンテンツの整理
 ・コンセプトダイアグラム

●ライトユーザーの場合はどうか?ミドル、ヘビーはどうか

●ユーザーが気持ちよくお買い物をして、次も購入してもらうために「体験してほしいこと」はなにか?
 →足りないコンテンツを発見することができる
 →KGIに貢献できそうなコンテンツを発見することができる(仮説が立つ)

●ユーザーが気持ちよくお買い物をしたことを表す行動は何か?
 →ユーザーの成長過程(KPI)を発見することができる
   ex.レビューを書く、初回特典からの再訪問など

●「体験してほしいこと」「満足を示す行動」をコンセプトダイアグラムに追記してみる

●「体験してほしいこと=コンテンツ」がランクに貢献しているか調査し改善を行う

   ・安心安全の訴求
   ・購入ステップサポート
   ・初回購入特典

  といったことにコンテンツが貢献しているか?を調べる

 ※具体的に施策としては…

   ・足りないコンテンツを追加
   ・貢献しているけど見られていないコンテンツの導線強化
   ・見られていないコンテンツをメール配信
   ・見られているけど転換が低いコンテンツの改善

●満足を示す行動をどれだけおこなったかスコアリング計測し、ユーザーの満足度を計測
 →「ライト」の中でもスコア別にみる
 →スコアが低い人にキャンペーンを実施

●時系列でスコアを上げながらランクをアップしているか評価していく

*********************************

【Web担当者ForumのSiteCatalystがこうなった! (Medix 於保さん)】

●UXとは「楽しさ・心地よさといったプラスの感情を価値として重視する」コンセプト
 →そのサイトを使用した時に楽しさ・心地よさを感じる

●Googleのコンセプトは初心者には優しく、上級者には魅力的に

●UUやPVではなく、サイト改善のためのKPIを考える
 ・参考になった
 ・良い情報をみた
 ・いい情報があったら教えてほしい

●まずは手書きでブレストしながら、描いて、直して、描いて。
 →深めるには、「描いて考える」「ブレストする」「当事者に聞いてみる」「ユーザーに聞いてみる」など

●サイト構成を軸にする(ハイレベルサイトアップ)
 →関与者とコミットメントを軸とする
 →ツリーでなく価値提供とコミットメント

●登場人物の利害関係を軸にする(ステークスホルダー)
 →サイト運営側のビジネスゴールを考える
   Web業界の活性化、WEB担当者と企業担当者の交流の場
 →Web担当者/Web担当者Forum/寄稿者・企業(スポンサー)

●質の高いユーザーを増やし、定着化させるためには?
 →登場人物のそれぞれの行動を考える
 →Web上だけに終始しないで考えることが重要

●ユーザーの動機を軸にする(ユーザー行動プロセス)
 →ユーザーの行動を流れする
   ex.「きっかけ・訪問する・探す・読む・満足する・また来る・コミットする」

●何を重要な指標(KPI)にするか
 →ここでは「サイト定着化」を重要指標にする

●ユーザー層を区分けしてみる
 ・「参照する」 情報探索者
 ・「反応する」 情報受信者
 ・「伝える」   情報発信者

●成功要因をさかのぼって分析する
 ・どんな順番でカウントされるパターンが多いか、イベントアトリビューションで計測する

●定着化につながっている「集客チャネル」「流入リンク」「カテゴリー」は何か?を調べた。

●記事を商品とみなして、s.productsで以下を取得
  「カテゴリ」
  「クロス販売(一緒に見た記事)」
  「初回購入までの日数(同一カテゴリーを7回読了)」 ※同一カテゴリを7回以上みたら、イベント発生させる。

●訪問を超えた評価指標が必要
 ・ページ貢献率は一つの訪問内でしか評価されない
 ・コンテンツアトリビューションで計測すると、その前の訪問も含めて評価できる

●どのカテゴリ・記事が有効かを「訪問回数×定着度スコア」でマトリクスにして評価した
 →それぞれのセグメント毎に対策を行う

●Web担当者Forumの訪問者にヒアリングをした結果、
  半数は上司や先輩からのおすすめが初めて見たきっかけで、
  その後に自分のレベルに合わないページを見てしまうと
  「ここは自分が見るサイトではない」と脱落するのではないか、とわかった。
   →同一カテゴリ7回閲覧すると定着しやすいかも、と仮説を立てた。

●訪問と再訪問をイベントで立てるのがお勧め
 →新規に効いているのか?リピーターに効いているのかなどを調べられる
 →購入などの最後のCVだけでなく、マイクロコンバージョンを立てる。

*********************************

【改善リクエストのまとめと投票(RECRUIT 室伏さん)】

●改善要望分科会としてユーザーの改善要望をまとめ、Adobeへと要求

※詳細内容は割愛。

*********************************

【eVar7のロードマップ (館田さん・Gilt 清水さん)】

 1.もっと頻繁に&アクティブに
 2.ユーザーが集約
 3.初心者にやさしくオープンに

(全体のイベント&懇親会)
 ・3月はSummit報告会、6、9、12月も

(毎月の集まり)
 ・「eBar7」 9/12
 ・相談コーナーも

(分科会)
 ・最強s_code分科会(清水)
 ・社内啓蒙分科会(久保井)
 ・定期モニタリング分科会(小川)

(その他)
 Site Catalyst Wikiの立ち上げ

*********************************

【関連URL】

●eVar7(SiteCatalyst User Grope in Japan)
  http://s.evar7.org/

*********************************

2011年8月25日 (木)

第3回アトリビューション分科会/ATARA 有園雄一さん

アクセス解析イニシアチブ主催のアトリビューションについての分科会。
今回の講師はATARA 有園雄一さんです。

個人的に強く共感したのは

 ●単純なモデルが悪い訳ではないし、複雑なモデルが良い訳でもない

 ●まずは均等配分モデルで始めて徐々に微調整していく

 ●実際にリスティングからバナーへの予算シフトは勇気が必要

といったことです。

Web内でのアトリビューションを踏まえた最適化は
トラッキングが可能になることで方法論が見えつつありますが、

次のSTEPとして「リアル媒体を含めた費用投下の最適化」をどうしてしていくか
悩ましい問題はまだまだ続きそうです。

以下、講義メモです。

************************************

【アトリビューションの概念】

●Conversion Attribution:コンバージョンへの貢献度
 →コンバージョンは、どの媒体(どの流入元)のおかげで発生したのか?
 →ラストだけでなく、すべての履歴(初回・中間・ラスト)に適切に貢献度を配分

●なぜアトリビューションが必要になったか

 ・これまではラストの効果しか測定していない
    ↓
 ・ラストで効率の良い媒体(主にリスティング広告)に予算が集中
    ↓
 ・媒体の選択肢が少なくなりコンバージョンが伸び悩む
    ↓
 ・バナーも効いてるかもしれないが、はっきり効果がわからない。
    ↓
 ・適切な予算配分ができない。

 ※「アトリビューション=間接効果」といった認識がされているが、正確には「貢献度の適切な配分」を行うこと

●複数の広告キャンペーンや流入チャネルを経由してコンバージョンに至った場合に、
 どの流入元がどの程度コンバージョンに貢献しているのかを分析し、各流入元に適切に予算を振り分けること。

 こういった考え方を元にキャンペーン管理をするのが「アトリビューションマネジメント」

●アトリビューションは業界全体の発展に寄与する
 ・媒体社:広告収入の拡大
 ・広告主:コンバージョンの増加
 ・広告代理店:取引高・売上の向上

●なぜコンバージョンが増加するのか
 →これまでカットしていた「有料→有料」「有料→無料」の効果がわかり、予算を振り分けられる。
 →特に「ラストが無料」のパターンが見える化される。

  1)無料→無料→CV:無料は制御できない
  2)無料→有料→CV:制御できる(効率化済み)
  3)有料→有料→CV:効率化の余地あり
  4)有料→無料→CV:効率化の余地あり ※特にこれが重要

  5)無料→無料→NG:制御できる
  6)無料→有料→NG:制御できる
  7)有料→有料→NG:制御できる
  8)有料→無料→NG:制御できる

 5~8を停止して、3と4へと予算の再配分が可能。

※ただし、4)で初回/中間の「有料」が意味があるとは言いきれない。(これは判別不能)

●バナーは初回でクリックされることが多い
 →バナー:初回60/中間30/ラスト10%
    リスティング:初回20%/中間45%/ラスト35%

********************************

【アトリビューションの分析の方法】

●アトリビューションモデリング
 ・均等配分モデル:各流入元に均等にスコア配分
 ・仮説配分モデル:仮説、あるいは戦略に基づき配分
     →プロダクトサイクルで導入期/成長期は初回重視、成熟期はラスト重視
 ・統計的配分モデル:仮説と過去の統計データに基づき算出。広告効果測定結果から仮説を構築し、予算配分

●統計的配分

 ・流入元a:広告費に比例してCV数も増加
 ・流入元b:広告費に反比例してCV数が減少
 ・流入元c:ある程度までは広告費に合わせて増加するが、徐々に減少

    CV数=定数+a×AD1+b×AD2+c×AD3+d×AD4

 この重回帰式の各変数(バナーなど)の係数=広告弾力性=アトリビューションスコア

●アトリビューション スコア/CPA/ランク
 ・スコア:すべてのCVまでの流入元(媒体)の貢献度を評価しスコアリング
 ・CPA:各流入元(媒体)のコストをアトリビューション・スコアで割って算出
 ・ランク:アトリビューションCPAを効率の良い順にランク付け

●Viewスルーをどう評価するか
 →割引率を設定し(ex.View1000回をクリック1回分と評価)

●Viewに貢献度1を付与するケース
 バナー広告を見た履歴があり、その後有料の広告をクリックせずにCVするケース(無料)

●モデルの使い方
 ・複雑な現実をある視点で切り取る道具
 ・単純なモデルが悪い訳ではないし、複雑なモデルが良い訳でもない
 ・均等配分モデルで始めて徐々に微調整していく
     →結果を見て現実との乖離を調整で埋めていく

********************************

【事例の紹介:住宅情報サイト】 ※数字はあくまで仮想のもの

●予算は6500万円(リスティング6000万円、バナー500万円)
●繁忙期のリスティングCPAが訳6700円、バナーは約12000円
●課題:CPAのよいリスティング広告の最適化施策はやりつくしたが、
     さらにコンバージョンを増やさなければならない。(100万KW出広)
 ↓
●均等アトリビューション分析の結果、バナー広告のCPAは、12000円→6000円
 ↓
●バナー広告よりも効果の悪いリスティング広告(A-CPAが6000円以上)の予算をバナーへ再配分
 ↓
●結果、バナー3500万円、リスティング3000万円の配分になり、シミュレーションすると全体で4000件増
 (リスティングはマイナス1500件減、バナーが5500件増)
 ↓
●でも、怖いので実際には500万円のシフトで実施。
 ↓
●1か月での結果で見るとシミュレーションよりは低かったが、過去実績よりは多くなった。

※リスティングでランクが下がったものは、例えば「地域(渋谷)×賃貸」など
  →仮説として100万KWも出広しているのでLPのメンテナンスが効いていなくて(リンク先が商品がデットストックなど)
   無駄クリックになっていたりしたのではないか?(今回の取り組みでそれに気づけた)

********************************

【本日のまとめ】

●アトリビューション分析は、各媒体のコンバージョンへの貢献度を評価する

●これまでのラストクリックベースだけでの評価ではなく、初回クリック、中間クリックも評価の対象

●アトリビューション・モデルは均等配分で始めて、徐々に調整するのがよい

●アトリビューション分析は、これまでよりも、バナーの価値を引き出す

●広告主はより効率的なメディアプランを立てられる

●媒体社は、自社媒体と相性のよい広告主に対してより高い媒体価値を示すことができ、広告売上げを増加できる

●広告代理店は取引高・売上の向上につながる

********************************

【その他】

●リスティングだけでの分析・再配分を行ったケースもある。
 →各KWへの予算投下をシフトさせる目的

●ある程度のシフトがないと効果にはあらわれない。
 →10%、15%ぐらいのシフトがないとわからない。

●実際に分析する場合、100KW分のアトリビューション分析を行うのは手間がかかりすぎるのでは?
 →手元のPCではできないレベルなので、かなりお金がかかる。
  今回の紹介したケースだとサイトカタリストでサーバのデータをコマンドを直接たたいて実施。
    ある程度の規模の出広をしているケースでないと費用対効果が合わないかも。

●ブランドワードの場合は貢献度を振らない、もしくは低くする
 →あくまで訪問のための手段として利用している可能性が高いので、貢献度は低いと考える。

●無料のものはコストが発生しないのでCPAは出せないが、スコアは出すことができるので、
 スコアで並べてみて、有効なもの(SEO対策すべきもの)/そうでないものを明確にしてみる手はある。

********************************

【関連URL】

●ATARAさんのアトリビューションについてのサイト
  http://www.attribution.jp/

  ※ATARA Methodについて
    http://www.attribution.jp/000069.html

********************************

2011年8月11日 (木)

第2回アトリビューション分科会/ソニー 小栗順平さん

アクセス解析イニシアチブ主催のアトリビューションについての分科会。
今回の講師はソニー 小栗順平さんです。

アトリビューションの焦点は大きくは

 1.ビュースルーを評価するか?
 2.間接効果を評価するか?
 3.ファースト/中間/ラストに評価をどう振り分けるか?

の3点だと思いますが、やはり事業会社と広告代理店では
アトリビューション分析に取り組むスタンスが違う、と改めて感じました。

※広告代理店がビュースルー効果の明確化が本丸なのに対して、
  事業会社は効果が認められるコスト投下範囲をどこまで広げられるか。

その他、個人的に印象の残ったのは

 ●検討期間が長い商材は最終コンバージョンでは適切に計れないので、
   マイクロコンバージョンを指標設定して評価する。
    →つまり次のSTEPへの遷移を指標に。

 ●チャネルの役割を定義して、それにあわせた指標で評価する。

 ●アトリビューション分析はその労力を考えると泥沼かもしれない。
   →深堀っただけの労力に見合う成果が得られなさそう。
    →やはり「ある程度、仮説ができたら、あと実際にやってみて検証」が早いと思います。

 ●ファーストタッチの評価では見合わない。

といったことです。

以下、講義メモです。

************************************

【アジェンダ】

 1.アトリビューション活用状況
 2.データ作り方、見方
 3.これからの課題と対応案
 4.ディスカッション

************************************

【1.アトリビューション活用状況】

●「どこまでが広告効果なのか」は永遠の悩み
 →事業側としては広告効果を過大評価も過小評価もせず、シビアに判断したい。

●アトリビューションにおいて考えるべきポイント
 ・うちの商材の検討期間ってどれくらい??
 ・コンバージョンまでにユーザーは"何回サイトに訪れて"くれているの?

●態度変容の可視化、どこまで分析する(できている)か?
 (ソネットの場合)
 ・ビュースルー:×
 ・ファーストタッチ:○
 ・中間タッチ:△
 ・ラストタッチ:○

 ※ビュースルーまでできている事業会社はほとんどないと思う。

●ビュースルーに手をつけてないのは「ビュースルー」<「ファーストタッチ」だから。
 →広告をみた人より、クリックした人の方が興味・関心度が高い。
 →まずはクリックした人を把握することから。

●中間タッチを把握することで、埋もれている優良チャネルを把握できるかも、という期待。

************************************

【2.データ作り方、見方】

●分析をする前に「やっておいた方がいいこと」
 ・流入ツールはすべて同一のツールで計測
 ・広告、検索だけでなくすべてのマーケティングを横串で把握する
 ・チャネルの目的を明確化する

●「DispalyAD」や「MailAD」をクリックして、「PPC(リスティング)」「TextAD(Adwords)」でCVした、として
 どの広告を評価するか?
  →ソネットでは以下の3つで評価を試みた
    ・ファーストクリック評価
    ・ラストクリック評価
    ・均等タイプ(Liner Allocation)で評価

●Cookieでチャネルルートを取得する
 A→B:xx件
 A→C:xx件
 B→D:xx件
 B:xx件

 ※スタックする数はコンバージョンするまでに必要な訪問回数を参考

●分解して加工して各径路ごとの貢献度の計算
 →コンバージョン数とチャネルタッチ数で割って、該当チャネルに割り当てる
 →各チャネルごとにそれぞれ合計する
 →リスティングはラスト貢献が多い、ディスプレイは初回貢献が多い、などがわかる

●EricT.Peterson氏は「指標としてファーストとラストの割合に注目することを提唱」(真ん中はあんまり考えなくてもいいよ)
 →以下の比率を見て、チャネルのポジションを知る

  A.初回貢献比率(First-touch/Last-touch)

  B.中間貢献比率(Allocation-touch/Last-touch)

  (A.初回貢献比率)
   0に近い:獲得型
   1に近い:獲得より
   1より大きい:間接効果より

  (B.中間貢献比率)
   初回>中間:認知型
   初回<中間:説得型

●マーケティングチャネルの目的は「認知」or「獲得」に分けられる
 →「検討」に強いチャネルも基本、目的はどちらかのはず

 ※「認知」ではなく、「興味喚起」「検討開始」といった意味付けもできそう。

●元々の目的と、実際の役割の差をみる
         
 [Display]  目的:認知/実際:認知型
 [PPC]   目的:獲得/実際:獲得型
 [Text]   目的:獲得/実際:説得型
 [Mail]     目的:認知/実際:認知型
 [NaturalSerch] 目的:獲得/実際:獲得型

●認知型なら認知指標(First)、獲得型なら獲得(Last)で評価。

::::::::::::::::::
(リクルート:スーモの場合)

●次のメディアへの遷移率をみる
 →中間成果(マイクロコンバージョン)のリレー
 →コンバージョンが長い場合

************************************

【3.これからの課題と対応案】

●ファーストタッチを見ても効果がない。

●「認知」から「獲得」へつなげるには?
 →検討期間が長いことはいいことではない。どう短くするか

●態度変容ポイントを仮説し、マイクロゴールとして計測する
 →1回の訪問でパフォーマンスを判断できるゴール指標の設定を行い、そのパフォーマンスをチェックする。
   (初回効果は月が閉まってから確認、など)

●ユーザーニーズによってシナリオを変える。
 →メディアによって興味喚起LPに落とすか、購買促進LPに落とすかを分ける。

●コンテンツアトリビューションという考え方
 →ステータスでターゲティングを行う。

   「特設コンテンツ」→「製品情報」→「会員特典」→「購買」

  とあるとして、どの広告で、これらのどれに誘導するか。

●アトリビューションを成功に導くには、広告だけじゃなく
  コミュニケーション戦略に基づくコンテンツとの組み合わせが重要。

●直接のコンバージョンは、アトリビューションの評価から外すか?
 →迷ったが、ソネットでは評価に入れた。

●アトリビューションの分析にどこまで労力(コスト)を掛けるか
 →費用対効果では見合わないのではないか?

  

*****************************

【プレゼン資料】

http://www.slideshare.net/jumpeioguri/a2i20110811sonet

*****************************

 

2011年8月 3日 (水)

ワークライフバランス研究会/震災後の今、必要とされる在宅勤務

日本ワーク/ライフ・バランス研究会主催の在宅勤務についての勉強会に参加してきました。

創業から13年間在宅ワークをベースとした会社の事例や
育児休暇の代わりに在宅勤務を利用された男性社員の事例などの共有があり、
その後、参加者によるディスカッションを行いました。

私が今回感じたのは在宅勤務の導入は「イチゼロ」でない方が良い、ということ。

仕事内容によっても個人によっても向き不向きがあるし、
常に在宅勤務だとコミュニケーション欠乏の問題もあります。

震災のような非常事態はともかく、通常時は
在宅勤務に向きの業務、在宅勤務に向きの人に対して
週1、2日程度で導入するのがよいのではないかと思います。

以下、講義メモです。

***********************************

【日本の在宅勤務の現状】

●在宅勤務/テレワーク/SOHOの違い
 ・在宅勤務:企業の従業員等が、本来職場で行うべき業務を主として自宅で遂行すること
 ・テレワーク:「職場との通信」を前提とした勤務体系。自宅以外も含む。
 ・SOHO:情報資源の管理拠点が自宅もしくはそれに近い環境になる。

●テレワークの実績
 →H21年末で約20%。年々高まっている。
 →50億以上で約50%が導入。企業規模と導入率は相関

●テレワークが進まない理由として
 ・情報セキュリティの確保が難しい
 ・コミュニケーション不足になる可能性
 ・労働時間管理が難しい

※規模が小さい会社は少し傾向が違い、「在宅勤務やモバイル勤務に適した職種がない」が3位に入る。
  →小規模の会社では少人数のため多能工になりがち。

●震災後、BCP(事業継続性)や電力などの面で、在宅勤務への注目が集まっている。

●在宅勤務のメリット・デメリット
(従業員側)
 ・利点:通勤不要、柔軟な業務遂行が可能、家族と過ごせる時間が長い
 ・欠点:OnとOffの区別をつけにくい、職場の設備(コピー機等)を利用できない

(企業側)
 ・利点:事業継続性が高まる、従業員のモチベーション向上が可能
 ・欠点:上司の目が届かない、情報セキュリティリスク

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【事例紹介I:M&Partners International 桃原則子さん】

設立時からスタッフ全員在宅ワークで13年~その可能性と課題について

●誰も語らないが、採用やモチベーション問題が大きい

●震災後、在宅勤務が突然始った会社もあるが、なし崩し的に導入するとまずいことになる。
・自分が求めている成果と実際に出る結果とのギャップ。メリットの少なさ
・ハードやルールなど枠組みONLYになりがちな取り組む。高コスト/複雑な管理

●M&Partners International 概要
 ・1997年設立、スタッフ4名
 ・通訳/翻訳/海外ビジネスサポート
 ・人材育成研修 企画/運営/講師
 ・働く女性支援活動も行う予定
 ・ビジョンは
     働く人々に実践的な視点から応援し、個々の価値を高め日本のビジネスを底上げをはかる。
     第一線で働き続けた女性の知恵と知識を後進の働く女性たちへの力に。

●ワークライフ インテグレイト
ON/OFFの時間軸ではなく、その時々のプライオリティで自分の時間を支配する生き方・働き方
 →「サテライトオフィス スタイル」がこれを実現させる
   ※ON/OFFの切り替えが下手でも自己否定することはない。

●電話の受付を別途設けるスタッフを設けて、各在宅勤務スタッフに振り分け。

●始まりは「仕事を納得するまでしたいから」

●テレワークはウェットに人間関係をつくる機会が減るので、関係性が悪くなりがち。

●在宅勤務から在宅ワーク(業務委託)へ

●在宅勤務スタッフの中で鬱になった人もいる
 →仕事で困っても周りに聞けない/周りの人間が体調などの変化をつかみづらい
 →アメリカでもそのことが問題になっており、色々な対策が行われている。

●在宅勤務/ワークの課題(運営上)
 1.常態化するセキュリティ課題への対応
 2.在宅で専用個室が必要(セキュリティ/運営上)
 3.ある程度のIT知識と技能が必要条件
 4.労働基準法の壁・就業規則作成の難しさ
 5.社会的な理解と認知の低さ
 6.共有しきれないもの(ハード/情報)が効率化の足かせに

●在宅勤務/ワークの課題(チームワーキング/人材)
 1.「会社側=BCP」vs「社員側=WLB実現」
 2.どこまでも仕事が追いかけてくる
 3.リアルなコミュニケーションよりメール依存が高まる
 4.フットワークが重くなり、リアルなチームワーキングが低下しがち
 5.人によってはとても高プレッシャー/高ストレス
 6.個々の意識や体調などの変化をつかみにくい
 7.ピア・エデュケーションが難しい
 8.家族と本人のジェンダー意識の刷り込みにつながる

●在宅勤務導入にあたり会社側/社員側 双方が取り組むべきと思われること
 1.「会社側=BCP実践」vs「社員側=WLBを期待」であることを相互に十分認識すること
 2.「独立自助型の人材」の適用
 3.ある程度のIT知識と技能が必要条件
 4.柔軟な就業規則と昇進プログラム(成果主義/雇用体制)
 5.家族との正しい認識を共有すること
 6.通常と同様に子育てのバックアップ体制はとる
 7.コミュニケーション欠乏は重大なリスクになることを双方が理解し、
  意図的にリアルな交流をとるように仕掛ける

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【事例紹介II:在宅勤務の利点と課題】

●ボストンコンサルティンググループで休みなく深夜まで仕事をしていた
 →10時出社/20時退社、休日はほぼなし。

●在宅勤務をするに至った背景
 ・出産退院後、1か月在宅勤務。
 ・フレックス制度と時短勤務を組み合わせた勤務(平日21時~23時をコアタイムに設定)

●在宅前に自分で責任を持っている仕事内容を整理
 ・考える系/判断系
  -緊急度高:電話ですぐ知らせるように依頼し、基本的にすぐ対処
  -緊急度低:コアタイムで対処(コアタイムを認知させる)
 ・作業系
    -人がやる必要があるもの
    -システム移行がOKなもの

●在宅勤務に向けての準備
 ・周囲にアナウンス(応援してもらえるような雰囲気作り)
 ・上司へ在宅勤務の意向を伝える
 ・在宅勤務中の成果の定義付け
 ・その成果を出すための弊害となる要因の洗い出し

●在宅勤務のメリット
 1.通勤時間、ストレスの削減
 2.家庭への貢献度がアップ
  ・妻の負担が減少、妻が優しくなった
  ・家庭のこと、将来のことを妻と共有できるようになった
 3.会社との心理的な結びつきが強化
  ・より会社に貢献したい気持ちが醸成されるようになった
  ・会社からも通常業務以外の仕事がどんどん降ってくるようになった
 4.仕事上の成長
  ・自分の時間をコントロールしているという実感がわく
  ・成果を再定義するいい機会になる。

●在宅勤務中で困ったこと
 1.緊急に対応しなければいけない事案があった時に、現場だけでは早急に対処できなかった
 2.不用意にオーバーワーク/ダラダラしてしまう
  ・ペースメーカーがなく、人の目がないため、長時間労働になりがち。
 3.コミュニケーションコストが高い
  ・社内にいれば、すぐ確認できることも、いちいちチャットやメールが必要
  ・面と向かっていれば伝わることも、電話や文字を介すとコミュニケーションミスが起きる

●在宅勤務を取得するうえで注意するべき点
 1.Operationalな仕事はどんどんマニュアル化し、誰でもできる状態にする
 2.会社に自分がいないことによる事故を想定し、対策について準備を怠らない
 3.仕事の成果を定義し、事前に上司やメンバーとコミュニケーションをとっておく
 4.時間内に仕事が完了するよう設計する
 5.ストレスフリーな通信環境を整える

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【中小企業でもできる在宅勤務の情報セキュリティ対策】
NPO法人 日本ネットワークセキュリティ協会 富田

「在宅勤務における情報セキュリティ対策ガイドブック」
  http://www.jnsa.org/result/2011/zaitaku_guide.html

●説明の流れ
 ・在宅勤務の安全対策のポイント
 ・「持ち出さない」で行う在宅勤務
 ・「持ち出して」行う在宅勤務

(在宅勤務の安全対策のポイント)
●これまでの「育児・介護対応」から「オフィス節電」
 →十分な準備期間を確保できず、

●在宅勤務導入の論点
 1.在宅勤務をすべきかどうか(他の手法に比べて有利か?)
 2.在宅勤務でどのような作業をしてもらうか
 3.情報資産の持ち出しを認めるかどうか
 4.在宅勤務の方法として、どの手段を認めるか?
  →仕事の種類、目的により在宅にするか?どんな方法を取るかが変わる。
  →機密性リスクを考える

●在宅勤務で理解すべきこと
 1.情報資産を守る責任を自分が負うことになる
    ・事故リスクについての理解(リスクを負える範囲でやる)

 2.家庭への配慮
    ・くつろぎの場に作業環境を持ち込むことの説明
    ・PCやLAN環境整備の必要

●シンクライアント方式(10クライアントで数十万くらいの投資)
 利点:情報持ち出しが必要ない、自宅PCに必要ない
 欠点:ネットワークが必要
 
●モバイルPCの持ち出し方式
 利点:環境に依存しない。
 欠点:通勤時のPC搬送が煩雑・不便、モバイルPC配布が必要

●そのほか
 ・ウィルス対策ソフトやのアップデート
 ・HDDやUSBの暗号化
 ・外部接続のルール作成
 ・外部書き出しの制御
 ・在宅勤務のフィッシング対策(なりすまし)

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【質疑応答】

●仕事の負担は「交換」が原則。
 ・在宅でできる仕事は自分が率先して引き受ける。

●電話の問題が大きい
 ・直通電話にする
 ・在宅じゃないときは自分が積極的に取る。

●「ありがとうを連発しろ」

●女性の場合、監視しなくてもむしろ働きすぎる。成果を求められると逆にプレッシャーになるので、
 「時間で管理してほしい」という人もいる。

●女性はつい働き過ぎちゃうことが多いので、「明日のことは明日やる」くらいのつもりでいう。

●何を持って成果とするかをあらかじめ上司と握っておく。
 →「時間」じゃなく「成果」ということを認識する。
 →上司のさらに上司や人事とも握っておく

●最終的にトップの意識が重要。
 →多少のリスクがあってもやる、という意識が必要。
 →トップと握っていれば、中間管理職は付いてくる。

●在宅勤務は「成果主義」(時間管理でなく成果管理)が前提。

●在宅勤務は向き・不向きがあるので「ダメ」という人には許可しない。
 →理由でなく、資質で選ぶ。

●「家庭のことをするためでなく、仕事のために在宅してください」と言う。

●セキュリティを高めるための一番安上がりの手法は「教育」。

●在宅勤務中の時間の管理について
 ・業務開始/終了時に連絡する。
 ・在宅勤務の日は基本ノー残業DAYにする(でも結局終わる)

●リアルなコミュニケーションよりメール依存が高まるので注意

●コミュニケーション欠乏は重大なリスクなることを双方が理解する
 →意図的にリアルな交流をとるように仕掛ける(飲み会など)

●フットワークが重くなり、リアルなチームワーキングが低下しがち
 →打ち合わせなど避けがちになる。時にはオフィスに足を運ぶ。

●信頼関係は知らず知らずのうちに失われてくる

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【関連URL】

●日本ワーク/ライフ・バランス研究会
  http://maglog.jp/worklifebalance/index.php?module=PB

  ※今回の活動報告
   http://maglog.jp/worklifebalance/Article1309257.html

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