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2011年8月 3日 (水)

ワークライフバランス研究会/震災後の今、必要とされる在宅勤務

日本ワーク/ライフ・バランス研究会主催の在宅勤務についての勉強会に参加してきました。

創業から13年間在宅ワークをベースとした会社の事例や
育児休暇の代わりに在宅勤務を利用された男性社員の事例などの共有があり、
その後、参加者によるディスカッションを行いました。

私が今回感じたのは在宅勤務の導入は「イチゼロ」でない方が良い、ということ。

仕事内容によっても個人によっても向き不向きがあるし、
常に在宅勤務だとコミュニケーション欠乏の問題もあります。

震災のような非常事態はともかく、通常時は
在宅勤務に向きの業務、在宅勤務に向きの人に対して
週1、2日程度で導入するのがよいのではないかと思います。

以下、講義メモです。

***********************************

【日本の在宅勤務の現状】

●在宅勤務/テレワーク/SOHOの違い
 ・在宅勤務:企業の従業員等が、本来職場で行うべき業務を主として自宅で遂行すること
 ・テレワーク:「職場との通信」を前提とした勤務体系。自宅以外も含む。
 ・SOHO:情報資源の管理拠点が自宅もしくはそれに近い環境になる。

●テレワークの実績
 →H21年末で約20%。年々高まっている。
 →50億以上で約50%が導入。企業規模と導入率は相関

●テレワークが進まない理由として
 ・情報セキュリティの確保が難しい
 ・コミュニケーション不足になる可能性
 ・労働時間管理が難しい

※規模が小さい会社は少し傾向が違い、「在宅勤務やモバイル勤務に適した職種がない」が3位に入る。
  →小規模の会社では少人数のため多能工になりがち。

●震災後、BCP(事業継続性)や電力などの面で、在宅勤務への注目が集まっている。

●在宅勤務のメリット・デメリット
(従業員側)
 ・利点:通勤不要、柔軟な業務遂行が可能、家族と過ごせる時間が長い
 ・欠点:OnとOffの区別をつけにくい、職場の設備(コピー機等)を利用できない

(企業側)
 ・利点:事業継続性が高まる、従業員のモチベーション向上が可能
 ・欠点:上司の目が届かない、情報セキュリティリスク

********************************

【事例紹介I:M&Partners International 桃原則子さん】

設立時からスタッフ全員在宅ワークで13年~その可能性と課題について

●誰も語らないが、採用やモチベーション問題が大きい

●震災後、在宅勤務が突然始った会社もあるが、なし崩し的に導入するとまずいことになる。
・自分が求めている成果と実際に出る結果とのギャップ。メリットの少なさ
・ハードやルールなど枠組みONLYになりがちな取り組む。高コスト/複雑な管理

●M&Partners International 概要
 ・1997年設立、スタッフ4名
 ・通訳/翻訳/海外ビジネスサポート
 ・人材育成研修 企画/運営/講師
 ・働く女性支援活動も行う予定
 ・ビジョンは
     働く人々に実践的な視点から応援し、個々の価値を高め日本のビジネスを底上げをはかる。
     第一線で働き続けた女性の知恵と知識を後進の働く女性たちへの力に。

●ワークライフ インテグレイト
ON/OFFの時間軸ではなく、その時々のプライオリティで自分の時間を支配する生き方・働き方
 →「サテライトオフィス スタイル」がこれを実現させる
   ※ON/OFFの切り替えが下手でも自己否定することはない。

●電話の受付を別途設けるスタッフを設けて、各在宅勤務スタッフに振り分け。

●始まりは「仕事を納得するまでしたいから」

●テレワークはウェットに人間関係をつくる機会が減るので、関係性が悪くなりがち。

●在宅勤務から在宅ワーク(業務委託)へ

●在宅勤務スタッフの中で鬱になった人もいる
 →仕事で困っても周りに聞けない/周りの人間が体調などの変化をつかみづらい
 →アメリカでもそのことが問題になっており、色々な対策が行われている。

●在宅勤務/ワークの課題(運営上)
 1.常態化するセキュリティ課題への対応
 2.在宅で専用個室が必要(セキュリティ/運営上)
 3.ある程度のIT知識と技能が必要条件
 4.労働基準法の壁・就業規則作成の難しさ
 5.社会的な理解と認知の低さ
 6.共有しきれないもの(ハード/情報)が効率化の足かせに

●在宅勤務/ワークの課題(チームワーキング/人材)
 1.「会社側=BCP」vs「社員側=WLB実現」
 2.どこまでも仕事が追いかけてくる
 3.リアルなコミュニケーションよりメール依存が高まる
 4.フットワークが重くなり、リアルなチームワーキングが低下しがち
 5.人によってはとても高プレッシャー/高ストレス
 6.個々の意識や体調などの変化をつかみにくい
 7.ピア・エデュケーションが難しい
 8.家族と本人のジェンダー意識の刷り込みにつながる

●在宅勤務導入にあたり会社側/社員側 双方が取り組むべきと思われること
 1.「会社側=BCP実践」vs「社員側=WLBを期待」であることを相互に十分認識すること
 2.「独立自助型の人材」の適用
 3.ある程度のIT知識と技能が必要条件
 4.柔軟な就業規則と昇進プログラム(成果主義/雇用体制)
 5.家族との正しい認識を共有すること
 6.通常と同様に子育てのバックアップ体制はとる
 7.コミュニケーション欠乏は重大なリスクになることを双方が理解し、
  意図的にリアルな交流をとるように仕掛ける

********************************

【事例紹介II:在宅勤務の利点と課題】

●ボストンコンサルティンググループで休みなく深夜まで仕事をしていた
 →10時出社/20時退社、休日はほぼなし。

●在宅勤務をするに至った背景
 ・出産退院後、1か月在宅勤務。
 ・フレックス制度と時短勤務を組み合わせた勤務(平日21時~23時をコアタイムに設定)

●在宅前に自分で責任を持っている仕事内容を整理
 ・考える系/判断系
  -緊急度高:電話ですぐ知らせるように依頼し、基本的にすぐ対処
  -緊急度低:コアタイムで対処(コアタイムを認知させる)
 ・作業系
    -人がやる必要があるもの
    -システム移行がOKなもの

●在宅勤務に向けての準備
 ・周囲にアナウンス(応援してもらえるような雰囲気作り)
 ・上司へ在宅勤務の意向を伝える
 ・在宅勤務中の成果の定義付け
 ・その成果を出すための弊害となる要因の洗い出し

●在宅勤務のメリット
 1.通勤時間、ストレスの削減
 2.家庭への貢献度がアップ
  ・妻の負担が減少、妻が優しくなった
  ・家庭のこと、将来のことを妻と共有できるようになった
 3.会社との心理的な結びつきが強化
  ・より会社に貢献したい気持ちが醸成されるようになった
  ・会社からも通常業務以外の仕事がどんどん降ってくるようになった
 4.仕事上の成長
  ・自分の時間をコントロールしているという実感がわく
  ・成果を再定義するいい機会になる。

●在宅勤務中で困ったこと
 1.緊急に対応しなければいけない事案があった時に、現場だけでは早急に対処できなかった
 2.不用意にオーバーワーク/ダラダラしてしまう
  ・ペースメーカーがなく、人の目がないため、長時間労働になりがち。
 3.コミュニケーションコストが高い
  ・社内にいれば、すぐ確認できることも、いちいちチャットやメールが必要
  ・面と向かっていれば伝わることも、電話や文字を介すとコミュニケーションミスが起きる

●在宅勤務を取得するうえで注意するべき点
 1.Operationalな仕事はどんどんマニュアル化し、誰でもできる状態にする
 2.会社に自分がいないことによる事故を想定し、対策について準備を怠らない
 3.仕事の成果を定義し、事前に上司やメンバーとコミュニケーションをとっておく
 4.時間内に仕事が完了するよう設計する
 5.ストレスフリーな通信環境を整える

********************************

【中小企業でもできる在宅勤務の情報セキュリティ対策】
NPO法人 日本ネットワークセキュリティ協会 富田

「在宅勤務における情報セキュリティ対策ガイドブック」
  http://www.jnsa.org/result/2011/zaitaku_guide.html

●説明の流れ
 ・在宅勤務の安全対策のポイント
 ・「持ち出さない」で行う在宅勤務
 ・「持ち出して」行う在宅勤務

(在宅勤務の安全対策のポイント)
●これまでの「育児・介護対応」から「オフィス節電」
 →十分な準備期間を確保できず、

●在宅勤務導入の論点
 1.在宅勤務をすべきかどうか(他の手法に比べて有利か?)
 2.在宅勤務でどのような作業をしてもらうか
 3.情報資産の持ち出しを認めるかどうか
 4.在宅勤務の方法として、どの手段を認めるか?
  →仕事の種類、目的により在宅にするか?どんな方法を取るかが変わる。
  →機密性リスクを考える

●在宅勤務で理解すべきこと
 1.情報資産を守る責任を自分が負うことになる
    ・事故リスクについての理解(リスクを負える範囲でやる)

 2.家庭への配慮
    ・くつろぎの場に作業環境を持ち込むことの説明
    ・PCやLAN環境整備の必要

●シンクライアント方式(10クライアントで数十万くらいの投資)
 利点:情報持ち出しが必要ない、自宅PCに必要ない
 欠点:ネットワークが必要
 
●モバイルPCの持ち出し方式
 利点:環境に依存しない。
 欠点:通勤時のPC搬送が煩雑・不便、モバイルPC配布が必要

●そのほか
 ・ウィルス対策ソフトやのアップデート
 ・HDDやUSBの暗号化
 ・外部接続のルール作成
 ・外部書き出しの制御
 ・在宅勤務のフィッシング対策(なりすまし)

*******************************

【質疑応答】

●仕事の負担は「交換」が原則。
 ・在宅でできる仕事は自分が率先して引き受ける。

●電話の問題が大きい
 ・直通電話にする
 ・在宅じゃないときは自分が積極的に取る。

●「ありがとうを連発しろ」

●女性の場合、監視しなくてもむしろ働きすぎる。成果を求められると逆にプレッシャーになるので、
 「時間で管理してほしい」という人もいる。

●女性はつい働き過ぎちゃうことが多いので、「明日のことは明日やる」くらいのつもりでいう。

●何を持って成果とするかをあらかじめ上司と握っておく。
 →「時間」じゃなく「成果」ということを認識する。
 →上司のさらに上司や人事とも握っておく

●最終的にトップの意識が重要。
 →多少のリスクがあってもやる、という意識が必要。
 →トップと握っていれば、中間管理職は付いてくる。

●在宅勤務は「成果主義」(時間管理でなく成果管理)が前提。

●在宅勤務は向き・不向きがあるので「ダメ」という人には許可しない。
 →理由でなく、資質で選ぶ。

●「家庭のことをするためでなく、仕事のために在宅してください」と言う。

●セキュリティを高めるための一番安上がりの手法は「教育」。

●在宅勤務中の時間の管理について
 ・業務開始/終了時に連絡する。
 ・在宅勤務の日は基本ノー残業DAYにする(でも結局終わる)

●リアルなコミュニケーションよりメール依存が高まるので注意

●コミュニケーション欠乏は重大なリスクなることを双方が理解する
 →意図的にリアルな交流をとるように仕掛ける(飲み会など)

●フットワークが重くなり、リアルなチームワーキングが低下しがち
 →打ち合わせなど避けがちになる。時にはオフィスに足を運ぶ。

●信頼関係は知らず知らずのうちに失われてくる

****************************

【関連URL】

●日本ワーク/ライフ・バランス研究会
  http://maglog.jp/worklifebalance/index.php?module=PB

  ※今回の活動報告
   http://maglog.jp/worklifebalance/Article1309257.html

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