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2012年6月28日 (木)

超顧客志向勉強会/beBit遠藤直紀氏

beBit遠藤社長のお声掛けによる「超顧客志向勉強会」に参加してきました。

ディスカッションを中心として形式で
多くの方々とNPSや顧客志向について議論を交わしました。

 

これは私の個人的な経験もあってなのですが、

 人に勧めたくなるような顧客志向の感動的なサービスは
 売上や利益、会社からの評価のためではなく
 ただひたすら「お客さまのために」という愚直さから生まれる

ように思います。

 

以前、とある商品の開発部門にいた時のことなのですが、

先輩社員は「そんなのお客さんも気づかないのでは?」という
細かいところまで、当然のように直しを入れていました。

「そのほうがお客さんもきっと喜ぶから」と。

 

「見えるところ」だけでなく「見えないところ」までもこだわる。

そのこだわり自体は気付かれないかもしれませんが、
そういった姿勢はお客さまに伝わっていたのではないかと感じます。

※「魂を込める」といった表現が近いのかもしれません。
 

また、継続的にこういった商品・サービスを生むには

 顧客との距離(喜ぶ顔を直接見られるか)

が重要だったりもします。

 

先程の商品開発の際に驚いたのは、
本当にしつこいくらい、お客さまにヒアリングを行うことでした。

はじめは「お客さまを知る」ということなのだな、と思っていたのですが、
実際にお客さまに会うことで、不思議とモチベーションが上がり、
それがあったからこそ、キツイときもがんばれたように思います。

 

そして、お客さまを大切にするためには

  まず社員自身が「会社に大切にされている」と感じられる

ということも重要ではないかと思います。

社員自身が大切にされていないと、
顧客を大切にする「原動力」が生まれてこないです。

最近では安直な人事施策や目先の利益を過度に追求しすぎることで
この大切なことが疎かにされがちな気がしてなりません。

 

そして、こういった勉強会を「すっ」と開催されたり、
伝説的存在のPhilip Kotler氏やNPSの考案者であるFred Reichheld氏に
直接会いにいく遠藤社長の行動力、飽くなき探究心は圧倒的で、
自分の「足りなさ」を痛感しました。

 

以下、講演メモです。

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【超顧客志向勉強会】

(アジェンダ)
 1.NPSとの出会い
 2.NPSとは?
 3.Fred氏との対話
 4.ディスカッション

 

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【NPSとの出会い】

●「Webを使いやすいものに」と10年やってきて、壁に。
 →2、3年経つと元に戻っている事が多い。徒労感。なぜ崩れるのか?

●企業の目的は「売上・利益、競合>顧客ニーズ」
 →上場企業の9割は顧客主義、貢献志向を敬遠理念に謳うも、実行できているのは1割未満。

 (10年の営業経験からの実態例)
  ・売るためだけに製品ラインを増やそう。
  ・解約されたくないから、解約リンクは小さく、見つからない位置に配置したい。
  ・利益は十分得ているが、電話されると対応コストがかかるから電話番号は掲載しない。

●ユーザー中心、顧客中心時代の到来。短期利益主義から長期顧客主義へ。
 →時代の転換期に際し、このようなパラダイムを打ち出すべきでは?

●長期顧客主義とは何か?
 ・アプローチ1:利益のための顧客志向
   →主(目的)はお金。顧客は従(制約条件)。意義は「マーケティング革命」
 ・アプローチ2:生き方としての顧客志向
   →主(目的)は顧客。お金は従(制約条件)。意義は「株主資本主義に変わる新たな社会思想」

●会社は誰のためにあるのか?国により価値観は違う
 →株主のため?従業員のため?顧客のため?

 

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【Philip Kotler教授の教え】

●「顧客志向は企業の目的であり、利益は制約条件と考えているがどうか?」と聞いてみた。
 →「君の考えは間違っている。利益のための顧客志向である」とマジギレされた。

  ・米国企業で顧客志向であるのはたったの5%。自分が影響を与えることができたのはこの5%のみ。
  ・経営者は利益のために経営している。
  ・顧客志向を目的とした企業運営は、単なる理想。
  ・私は、現実的に実現できそうなメッセージを訴えてきた。

●「本当に実現したいのは?」とさらに聞いてみた。
 →「でも、今の時代であれば、できるかもしれない」

  ・世界を代表する企業が「Customer Contribution」を掲げる
  ・最も人気の就職先は「Teach for Amarica」

●「CRMのLife time Valueは間違っていると思っています。お客様への貢献量をはかる指標を作りたいです」
 →実際に同じ価値観で指標を作ったアメリカ人がいる。Fred Reichheldに会いなさい。

●ドラッカーの言葉「顧客の想像」は、原文をたどると「一人の」顧客を創造することが目的。

●Fred Reichheld(元ベイン&カンパニー)は The Ultimate Question: Driving Good Profits and True GrouwthにてNPSを提唱。

●「X社を友人や同僚に薦める可能性は、どのくらいありますか?」「それはなぜですか?」
 10~9点:Promoter(推奨者)
 8~7点: Passive(中立者)
 6点以下:Detractor(批判者)

 NPS = 「Promoterの比率-Detractorの比率」

●顧客満足度と売上は相関しないが、NPSとは相関する。
 →満足している人に質問すると、8点をつける傾向がある。9点と8点には大きな壁がある。

●NPSのポイントは2つ

 1)極めてシンプル
  →いっぱい聞くほどレスポンスが減る。2つだけ聞くのがいい。
  →ムリならDriving Factorに絞って聞き(ex.コールセンター、商品など)
    全体の評価と相関があるFactorを見つける。

 2)財務指標と相関する
  →経営が納得するよう指標を見つけるのも普及のコツ

●推奨者は、企業・ブランドの収益性に直接的、間接的に貢献する行動を取ってくれる存在である。

●NPSは導入企業はどんどん増えている。米国の上場企業の35%
 →AppleStoreも強固に活用しているし、Dellでは業績連動賞与にも利用。

●NPSの役割
 ・管理指標としてのNPS:顧客リレーションシップの測定(トップダウン)
 ・行動規範としてのNPS:顧客ロイヤルティ向上の取組を実践し、組織的な成長を促す(ボトムダウン)

●役員の誰かが死ぬ気でやらないとダメ。社長が本気で言わないとダメ

●NPSの本来の意義:CSを上げることはそもそもの目的ではない。利益を上げることが最終目的

 

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【Fred氏との対話】

●なぜに、利益のためのNPSなのか?
 →顧客志向のためのNPSだが、経営者は利益にしか興味がないから。

●目標はありますか?
 →2020年までに上場企業の90%にNPSを導入する。
  現在、上場企業の35%が導入(ただし、企業全体にシステムとして導入しているのは5%)

●元々、顧客志向の会社がもっとうまくするために導入しているだけでは?

 

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【遠藤社長の考察】

●NPSは素晴らしい指標だが、マーケティングの定着化に似た効果で終わってしまう可能性がある

●価値観として、文化としての顧客志向は日本から実現していけるのでは?

※例えば、澁澤榮一氏の「論語と算盤」。大切なのは「恕(相手への思いやり)」

 

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【ディスカッション】

●NPSを導入しているが、平均点で計算している。それでいいのか?
 →平均点だと行動につながりにくいのでは?

●Close the Loop:必ず実践して、止まらず続けられるようにする。
 ・NPSは何もしないのが最悪。やったからには何か対応が必要。
 ・対応するのか、しないのかを表明する。

●NPSは顧客を分けて対応できることが重要なポイント

●横軸に推奨者・中立者・批判者、縦軸に収益性でプロッ。
 →優先順位をつけてそれぞれに対応をする。

●日本だと低めに評価をつけがちではないか?
 →実際、ラテン系が一番良く、米国は普通、日本が一番厳しい。
 →スケールは考え直す必要はあるかもしれない。

●どの経営指標が、どのスコアと相関してるかを調べてみていく必要があるのでは?

●推奨度を聞いても仕方ないものもある。BtoBで機密性が高い依頼などの場合。
 →その場合、再購入意向を聞く。顧客満足度は相関が低いので意味が無い。

●日本は特殊で、あまり積極的に押してこない。

●顧客満足度調査はかなりの費用をかけて行なっているが、あまり意味のない調査になっている。
 →顧客データと結びつけて、購入行動と結びつけていない。

●Lean Startupより:Webのデザインのどっちがいいか、は主観的な判断ではなく、
  実際にユーザーに対してスプリットテストして科学的に判断するべき。

●どう効率的にLoopを回すのか?
 →そんなことを考えているより、とりあえず回せ。

●セブンイレブンで重要なことは2つ
 ・「顧客満足の創造。売上は結果」ということを社員全員で共有。
 ・店長会議で顧客について議論を週一で40年回し続けた。
     →そこまでいくとNPSを取得しなくても、売上で回る。

●ブレスト、そして出たアイディアを実際にやってみることが重要。
 →AppleStoreでクリスマスにNPSが低下するのが何故かわからなかった。
    →ブレストで「クリスマスだから赤いTシャツにしてみたら?」という意見が出た。
      →実際にやってみたらNPSが向上。
        →仮説を立てて、やってみるの繰り返しが重要。

●5段階だと有意な差がでないが、10段階で取ると差が出る。
 →実際にbeBitさんでのセミナーアンケートでも5段階で取得していたのを10段階にしたら、
  回答に明確な差が出るようになった。

●NPSのスコアは企業規模が影響するのでは?
 →例えば六花亭とスタバ。大きくなるとトップダウンが効きづらくなるのでは?
  →企業規模は企業側の論理。そもそもNPSは顧客視点での話では?

●NPSを導入した効果として、従業員のモチベーションが上がる。
 →売上をつきつけられるよりもずっと良い。

●差別化を突き詰めると、同質化する。
 →例えば、ジープとNissanのRV。結局、似通ってくる。
 →顧客を見ろ。競合を見るな。自分たちで考えろ。

●巨大企業はやりにくい。切り分けたほうがよい。

●AppleはSimpleを一番大切にしている。事業部も存在しない。Direct To Headquarter

●お客さんではなく、競合他社を見る会社が多い。

●6点を底上げするのではなく、9点10点を増やすためのDrivingForceは?
 →日本人は改善が得意で6点をそこ上げるのは得意だが、9点10点をめざすのは苦手では?

●「オススメしたいポイントは?」「不満なポイントは?」「お買い物の時に重視したいポイントは?」を聞いて、マッピング。
 →重要視しているポイントをみて不満ポイントは改善、オススメポイントは大事にする。

●「誰を幸せにしたか」を明確にすることが重要ではないか?
 →「具体的な誰か」をイメージすることが成功につながる。

●iPodはCDを沢山背負っているある人を幸せにしたくて開発した。
 →実はCDからいかに簡単に吸い上げるかが肝。Sonyはそこに目がいかなかった。

●CookPadが飛躍した起爆剤は、「架空なペルソナではなく、実在の人をイメージするようにしたこと」

●自分のためにはがんばれないが、誰かのためにはがんばれる。
 →「期待されている」からがんばれる。

●調査でもペルソナを元に、実在の人を呼ぶことが重要。
 →「自分のお客さんはこの人だよね」と認識する。

●幸せにする人(ターゲット)の選び方。偏った人を選んでしまうのでは?
 →Cookpadでは「たとえ偏っても、決めないよりはいいじゃないの?」というスタンス。

 

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【NPSとeNPSについて】 e=employee

●NPSとeNPSはかなり相関する。

●サウスウエスト航空で「従業員第一 顧客第二」を謳っているが、掲げているのは顧客志向。

●事前期待のマネジメントが重要(期待値調整:Expectation Control)
 →あえて「ここまでしかしない」ということを顧客に伝える。

●「正しくないお客さんを切る」ことも重要。
 →サウスウエスト航空では黒人CAがラップで機内説明をするが、好意を持つ人がいる反面、
  それが嫌でクレームを付ける人もいる。そういう人には他社を勧める。

●NPSに影響するのは・・・
 ・販売フェイズではわかりやすさ、誠実さ。
 ・買った後はサービスそのものの価値。
 ・問題が起きた場合はコミットメントが重要。

●eNPSに影響するのは・・・
 ・やりがいがあること(やってることに意味があるか?)
 ・自分の成長が見えるか

●自社の商品を他人に薦めたいと思うか?
 →全農の社宅でまわりの奥様が全農の牛乳を取っていないのにビックリした。
    でも、全農の卵は5km離れたところでも買いに行った。それは「おいしい」から。

●自由に挑戦できる会社のほうが好き。自由闊達であること。
 →「やらまいか」の精神。

 

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【関連URL】

●NPS(Net Promoter Score)とは?
  http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Keyword/20080409/298541/
  http://www.deepimpact.vc/n_1606.html

●書籍:顧客ロイヤルティを知る「究極の質問」(絶版)
  http://www.amazon.co.jp/dp/427000147X/

●ひとの心が輝く経営(素晴らしいサービスを生む職場に共通することとは?)
 http://kereru-biz.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/post-8b6f.html

 

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