フォト
2013年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

最近のトラックバック

最近のコメント

無料ブログはココログ

« 広告貢献度可視化セミナー | トップページ | 凡人のための「ビジネス講座」/東京エレクトロンFE顧問 石井浩介氏 »

2012年9月19日 (水)

Webアナリスト養成講座/LPOとA/Bテスト/春元和正氏

今回の講師はVOYAGE GROUPの春元和正さんでした。

※以前、アクセス解析サミットでの講演を拝聴して、
 一度コッテリお話伺いたいと思っていたので、念願叶いました。

LPO、A/Bテストにおいて「大切にすべき考え方」など本質的な内容で
豊富な経験からにじみ出た言葉には重みを感じました。

 

これはA/Bテストに限ったことではないですが、
やはり大切なのは「人の姿(状況・心理)を想像すること」だと思います。

しかしながら、例えば「AとBの画面案のどちらが良いか?」を考える際も

 「Aはごちゃごちゃしてわかりづらいから、シンプルなBの方がよさそう」
 「人の顔が入っているから、Bの方がよさそう」

といった、いわゆるユーザビリティセオリーに沿っているかどうかで
ついつい考えてしまいがちです。

 

 こんな状況の、こんなニーズを抱えた人が訪問していて、
 こういうことを思うんじゃないだろうか?

といった「血の通った」想像がベースになければ、
ユーザー不在の理論よがりな打ち手になってしまう危険性があります。

※ページをパーツに分けて多変量テストを行う、といったやり方は
  まさにそうなりがちなのかもしれません。
  (もちろん、「多変量テストがダメ」ということではありません)

 

また、短いサイクルでテストを繰り返し、改善を積み重ねていくスタイルは
まさにリーンスタートアップそのもので、

 「テスト案のブレストして、その日のうちにテスト開始」

というスピード感には正直驚きました。

そのために一番重要なのは

 「結果で判断するのが、一番早くて明確だから、実際にやってみよう」

といった風土を組織やチームに根付かせることで
春元さんのチームでも数年かかったそうです。

 

以下、講義メモです。

************************************************************

【第1部 ランディングページ最適化とは】

●LPOが重要なのは収益を上げるため

●いわゆる「セオリー」が必ずしも良い結果を生むとは限らない。
 →赤いボタンが負けることもある
 →前提条件を明確にすることが重要

●各種テストはLPOをするための「手段」にすぎない。

●LPOを考える上でポイントとなるのはどこか
 1.ゴール設定
 2.定量化したユーザ理解
 3.仮説と検証

●収益につながるゴールを見つける。
 →最終的にお金になるポイントを見つける

 ※例えば「会員登録フォームの項目数を減らす」という施策。
   会員数を増やすという観点なら少なくしたほうが良いが、
   もし追加情報を取得することで購買につながり、
   そのほうが最終的な売上が上がるなら、項目は増やしたほうがよい。

●経営指標は遠いので、ウェブサイトの数値に落としこむ
 →ウェブでのどの数字を上げれば、最終的に売上や利益へとつながるのか?

●ユーザーを理解する。
 ・どういう人が
 ・どこからきて
 ・何をしたいのか

  ※Webは人の顔が見えないので難しい

●例えば、GoogleAnalyticsで以下の情報から捉えてみる。
 ・どういう人が:ユーザー
 ・どこからきて:トラフィック
 ・何をしたいのか:流入KW

●ユーザーに直接聞いてしまう
 →アンケートフォームお客さまの声も集計することで、定量データとして把握できる。

  ※カンパイル(kampyle)というWebの訪問者にその場でアンケートを取得するツールもある
   http://www.kampyle.jp/

●対象ユーザー数の多いところを改善しないと最終的な成果も小さい。

●LPOとは「どういう人に」「何を」「どう提供するのか?」

●VOYAGE GROUPのコーポレートサイトは直帰率を下げることを目標にした。
 →目的のコンテンツに迷わず辿りつけたかを指標とする

●A/Bテストのいいところは

 ・外的要因に左右されないこと
  →「前後変更テスト」だと時期による差が影響する

 ・結果がでるまで時間がかからない

 

********************************************

【第2部 テストをどのように活用するか】

(実際のテスト時に考えた仮説と結果の解釈を考える)

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

【1】会員登録ランディングページの事例

 ・位置付け:アンケートに答えるとポイントが貰えるサイト
 ・ゴール:会員登録完了
 ・サービスの内容や特徴よりしっかり説明することで、14.2%改善。

(事前仮説と考察)

 ・ポイントに興味がある媒体に出稿。
   →つまりポイントが欲しい人が訪問

 ・ポイントを貯めたい人には不信がある。
   →潰れてポイントが使えなくなる、など

 ・そこで、ちゃんとしたサービスを提供してることをきちんと提示してみた。
   →手順などをできるだけ丁寧に説明し、不安を取り除く

 

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

【2】FX比較サイトの事例

 ・位置付け:FX会社の比較サイトのトップページ
 ・ゴール:掲載FX会社への遷移数
 ・投資スタイル診断を画面上部で全面展開したところ、40%改善。

(事前仮説と考察)

 ・「FX比較」というKWで検索経由で多く訪問。

 ・アクセスログを見ると、画面下部の「投資スタイル診断」を押す人が多かった。
   →「初心者が多いのでは?」と見込んで、診断を一番上にしてみた。

 ※ちなみにトップページを回収したのはPV数が多かったから
   →大きく変えたほうが、明確な大きな結果がでるのでオススメ

 

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

【3】会員登録ランディングページへの自社媒体誘導バナーの事例

 ・位置付け:アンケートに答えるとポイントが貰えるサイト
 ・ゴール:バナーのクリック
 ・他社広告っぽくないバナークリエイティブに変更したところ、40%改善。

(事前仮説と考察)

 ・アンケート結果を知りたくて、検索経由で訪問している。

 ・他社の広告でなく、このサイトでの登録であることをアピールしてみた。
   →ボタンクリエイティブをサイト内のものと揃えたり、他社商品を出すのは避けた。

 

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

【4】ECナビ 商品一覧ページ

 ・位置付け:価格比較サイト
 ・ゴール:詳細ページへの遷移数
 ・商品の詳細説明を省いて画像とタイトルのみにしたところ、31.8%改善。

(事前仮説と考察)

 ・カテゴリーを絞り込んで、ケーキを探している人が訪問。

 ・情報を盛り込み過ぎることで、わかりづらくなってしまっているのでは?
   →比較をしやすくしてあげたほうがよいのではないか

 ・詳細ボタンはなくしてリンク数は減ったが、遷移数はかえって増えた。
   →当初、社内では強い反対が出た。結局はやってみないとわからない。

 ・さらに説明ボタンもなくして、グリッド表示にしたらもっと良くなった。
     →結果、この商品一覧自体なくなった。

 

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

【5】プロバイダーナビ 商品詳細ページの事例

 ・位置付け:プロバイダ比較サイト
 ・ゴール:申し込みボタンのクリック数
 ・キャンペーン終了までの1秒単位のカウントダウンを入れたところ、14.2%悪化。

(事前仮説と考察)

 ・グルーポンのようにカウントダウンを入れたらよいのでは?と思い、すぐテスト。

 ・カウンターにすることで不信感を与えたのではないか。

 ・そもそも、ユーザーは「7日」という数字に特に切迫感を感じないのではないか。

 ・「締切が近いと結果は違うのではないか?」という意見(仮説)も出て、
  「締切1日前」のみやってみたりもしたが、結果は変わらなかった。
   →プロバイダーのような吟味して選ぶものについては1日で選ぶということはないのでは?

 

●「こんな人が訪問しているのでは?」を想像することで、テストアイディアがどんどんでてくる。

 

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

(テストツールの現状)

●選定基準
 ・導入が簡単
 ・分析を主業務としていない人にも比較的使いやすい
 ・高くない

●Google Analytics ウェブテスト
 1.テストが簡単にできる
 2.Googleアナリティクスの目標はURLとイベントが指定可能
 3.テスト結果をセグメント
 4.Google Website Opitimizerを統合
 5.多変量解析はまだ
 6.結果が出るまで2週間、3ヶ月後には自動停止
 7.オリジナルページとテストページは同じドメインで

●Optimizely
 1.導入が簡単(タグ1本挿入だけ)
 2.結果がリアルタイムで出る
 3.高くない(プランは月17$~、71$がメインのプラン)
 4.デザイナーだけでテストを回せる。
  →Google Web Optimizerだとタグをどう入れるかなどのシステム的知識が必要

 

******************************************

【質疑応答】

●結果差が小さい場合によく見られる傾向。
 ・ユーザー理解が薄い
 ・テストの仕方が細かい(タイトルだけ変える、など)

●最低1週間は回す。1ヶ月で止める。
 →長く置きすぎても意味が無い。短くても結果が小さい。
 →悪い場合はすぐ止める

  ※統計的には「期間」より「数」で判断。有意差ツールで調べる。

●できれば、テストはA/Bの2つにすることを推奨。
 →多くパターンをつくると、検証に耐える母体数が確保できなくなる。

●経験則上、多変量テストでやって1位になったものが、良い結果にならないことが多い。
 →計算上、10%上がる場合もそうはならない。
 →勝ったものと次のものをさらにテスト、というやり方のほうがよい。

●テスト案作成から実施の流れ
 ・毎週1時間ブレストの場を設ける。
 ・ページを見ながら「どんなユーザーが、どんな目的できているのか」を考える。
 ・どうしたほうがいいかをどんどん言い合う。
 ・そして、その日のうちにテストを始める。スピード命。

●基本的に普遍的なセオリーを貯めようとはあまりしていない。
 →状況次第で結果が異なり、普遍的なものは少ないため。
 →言葉がひとり歩きするケースが怖い。
 →強いて言えば、コントラスト(背景と文字)をつける、は普遍的といえそう。

●テスト結果についての要因仮説はさらにその仮説を元にテストを行うことで検証する事が多い。
 →バナーの場合、媒体や場所を変えて再度やってみたり、といったこともある。
   (ただその場合、ユーザーが異なるので、よい検証とならないことが多い)

●セオリーを作ることが目的ではなく、あくまで売上を上げること。

●1%の改善を100回やるイメージ。その1ページの改善を行う。

●このような考え方が根付いた組織を作ることが重要
 →最初は「意味あるのか?」という人もいて、数年かかった。

●すぐ手を動かせる人が、いることがスピードアップの秘訣。

 

******************************************

【関連URL】

●アクセス解析イニシアチブの活動報告
  http://a2i.jp/activity/activity-report/13254

●UIO戦略室ブログ(自社でのA/Bテスト事例を公開)
  http://uio.voyagegroup.com/

●GUESS THE WINNER(WIDERFUNNEL提供のABテストQuizサイト)
  http://www.conversionskills.com/

●WHICH TEST WON?(こちらもABテストQuizサイト)
  http://whichtestwon.com/

 

******************************************

 

« 広告貢献度可視化セミナー | トップページ | 凡人のための「ビジネス講座」/東京エレクトロンFE顧問 石井浩介氏 »

研修・セミナー」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1531819/47177476

この記事へのトラックバック一覧です: Webアナリスト養成講座/LPOとA/Bテスト/春元和正氏:

« 広告貢献度可視化セミナー | トップページ | 凡人のための「ビジネス講座」/東京エレクトロンFE顧問 石井浩介氏 »